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経理BPO・月次決算ブログ
公開日:2026.05.21
辻 光明

執筆者:辻 光明

代表税理士・公認会計士・経理BPOコンサルタント

経理BPOの料金相場と見積もり項目

9分で読めます
経理BPOの料金相場と見積もり項目

経理BPOの料金は、単純な「記帳だけ」なのか、請求書発行、支払管理、月次決算、決算前の整理まで含めるのかで大きく変わります。小規模な記帳代行だけなら月額数万円以内に収まることもありますが、経理担当者に近い範囲を外注する場合は、月額10万円以上になるケースもあります。経営者が比較すべきなのは、安いか高いかではなく、どの業務が月額に含まれ、どこから追加費用になるかです。

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経理BPOの料金は月額・初期整理・決算前対応で見る

経理BPOの見積もりは、大きく分けると「毎月の運用費」「導入時の整理費」「決算前や年末の追加対応費」で構成されます。月額料金だけを見て契約すると、過去資料の整理、未処理取引の確認、決算前の修正作業が別料金になり、想定より高くなることがあります。

特に、経理担当者の退職後、会計ソフトの入力が止まっている会社、紙資料が溜まっている会社では、初月から通常運用に入れない場合があります。見積もり時には「いつの月分から正常な月次処理に戻すのか」を確認することが重要です。

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費用項目主な内容見積もりで確認すること
月額費用記帳、証憑確認、月次試算表、支払管理など仕訳数、口座数、資料回収方法、レポート範囲
初期整理費過去月の未入力、残高確認、科目整理、資料不足確認何か月分を対象にするか、完了条件は何か
決算前対応費決算整理、勘定科目内訳、税理士への資料整理月額に含むか、決算月だけ追加か
オプション費請求書発行、給与連携、経費精算、紙資料スキャン件数課金か、固定料金か
ここがポイント
経理BPOの料金比較では、月額料金だけでなく「正常な月次決算に戻すまでの費用」を分けて確認すると、後からの追加費用を抑えやすくなります。

月額料金の相場は業務範囲で変わる

経理BPOの月額料金は、記帳代行中心か、経理業務全体の代行かで水準が変わります。2026年5月時点の一般的な比較では、記帳中心なら月額1万円台から数万円、月次決算や支払管理まで含めると月額5万円から20万円程度が一つの目安になります。請求、支払、経費精算、管理資料作成まで含めると、さらに上がることがあります。

ただし、料金は会社規模だけで決まるわけではありません。売上規模が小さくても、口座やカードが多い、現金精算が多い、部門別管理が必要、紙資料が多い場合は工数が増えます。反対に、売上規模が大きくても、入出金ルートが整理され、クラウド会計と連携できていれば、比較的効率よく運用できる場合があります。

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業務範囲向いている会社月額の考え方
記帳代行中心取引量が少なく、社内で請求・支払を行える会社仕訳数と資料量で変動
月次決算まで経営判断用に試算表を早く見たい会社記帳に加えて確認・報告工数が加算
経理BPO一括経理担当者の採用が難しい会社作業範囲、締切、責任分担で設計
紙資料対応込み領収書・請求書・通帳コピーが紙中心の会社回収、スキャン、確認の工数が加算

安い見積もりほど、含まれる業務が限定されている可能性があります。比較するときは「同じ業務範囲で比べているか」を確認しましょう。

初期整理費が発生しやすいケース

初期整理費は、過去の経理状態を通常運用に戻すための費用です。たとえば、数か月分の領収書が未整理、通帳残高と会計ソフト残高が合わない、売掛金や買掛金の残高が不明、前任者の入力ルールが不統一といった場合に発生しやすくなります。

初期整理は、単なる入力作業ではありません。どの資料が不足しているか、過去の数字をどこまで直すか、税務申告に影響する誤りがあるかを確認する作業です。過去分を完全に直すのか、今後の月次運用を優先して一定時点から整えるのかで費用も期間も変わります。

初期整理の見積もりでは、次の点を確認してください。

  • 対象期間は何か月分か
  • 銀行口座、クレジットカード、現金精算の数
  • 請求書、領収書、契約書の不足確認を含むか
  • 過去の会計データの修正を含むか
  • 決算申告への影響確認を含むか
ここがポイント
初期整理費を抑えるには、資料を完璧に揃えてから依頼するよりも、まず不足資料を一覧化してもらう方が早い場合があります。資料が散在している会社ほど、最初の棚卸しが重要です。

決算前対応は月額に含まれるとは限らない

経理BPOを利用していても、決算前には追加作業が発生することがあります。未払金、前払費用、棚卸、固定資産、借入金、役員貸付金、仮払金など、月次では簡易的に処理していた項目を決算用に整理する必要があるためです。

税務申告そのものは税理士業務に該当するため、BPO会社、税理士法人、社内担当者の役割分担を確認する必要があります。経理BPOの見積もりでは、決算前に税理士へ渡す資料を誰がどこまで整えるかを明確にしておくと、決算直前の混乱を避けやすくなります。

特に、消費税の課税区分、インボイスの保存、電子取引データの保存は、日々の経理処理と決算・申告の両方に影響します。月次の入力だけを外注しても、証憑保存のルールが社内で崩れていると、後から確認工数が増えます

経理BPOで月次と資料整理を止めない

見積もり比較で確認すべき項目

経理BPOの見積もりを比較するときは、料金表だけで判断せず、業務範囲、締切、責任分担、資料の受け渡し方法を確認します。特に経営者が見落としやすいのは「質問対応」「修正対応」「月次報告」の範囲です。

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確認項目比較時のポイント
仕訳数の上限上限超過時の追加料金を確認する
資料回収方法紙、PDF、クラウド、郵送のどれに対応するか
月次締切何営業日以内に試算表が出るか
支払管理振込データ作成、承認、実行の範囲を分ける
請求書発行発行だけか、入金消込まで含むか
税理士連携決算前資料、消費税、勘定科目内訳の整理範囲
コミュニケーションチャット、メール、定例会の有無
追加費用過去整理、急ぎ対応、資料不足対応の料金

見積もり依頼前には、直近3か月分の通帳、カード明細、請求書、領収書、給与資料、会計データを用意しておくと、より現実的な金額が出やすくなります。料金の安さよりも、毎月の数字がいつ、どの精度で出るかを重視すると、外注後の失敗を防ぎやすくなります。

費用を抑えるために社内で決めること

経理BPOの費用は、外注先の単価だけでなく、社内の資料提出ルールにも左右されます。毎月の締切、領収書の提出方法、請求書の保存場所、経費精算の承認者が決まっていないと、確認作業が増えて料金が上がりやすくなります。

費用を抑えるには、次のルールを先に決めておくと効果的です。

  • 領収書・請求書を毎月何日までに提出するか
  • 紙資料を郵送するのか、スキャンするのか
  • 役員立替や現金払いをどこまで減らすか
  • 取引先ごとの請求・入金確認を誰が行うか
  • 月次レポートで見たい数字を絞るか

経理BPOは丸投げするほど高くなり、ルールを決めるほど安定するサービスです。自社で判断すべき承認や支払実行まで外注先に任せるのではなく、作業と判断を分けると運用しやすくなります。

まとめ

  • 経理BPOの料金は、月額費用だけでなく初期整理費と決算前対応費を分けて確認する
  • 記帳代行中心か、月次決算・支払管理まで含むかで相場は大きく変わる
  • 紙資料、未処理期間、会計データの乱れがある場合は初期整理費が発生しやすい
  • 決算前は税理士との役割分担、消費税、証憑保存ルールを確認する
  • 見積もり比較では、料金表よりも業務範囲、締切、追加費用の条件を見る

経理BPOは、経理担当者を置く代わりに安く作業を外注するだけのものではありません。月次の数字を早く出し、支払や資金繰りの判断を安定させるための仕組みです。料金を比較する前に、自社が外注したい範囲と、社内に残す判断業務を整理しておきましょう。

よくある質問

経理BPOは月額いくらから依頼できますか?

記帳代行だけなら月額数万円以内から検討できることがあります。ただし、請求書発行、支払管理、月次決算、紙資料整理まで含めると月額は上がります。まずは仕訳数、資料量、締切、報告範囲を整理して見積もりを取ることが重要です。

初期費用がかかるのはどのような場合ですか?

過去の入力が止まっている、残高が合わない、領収書や請求書が未整理、前任者の処理ルールが不明な場合に初期整理費が発生しやすくなります。通常運用に入る前に、どの時点の数字から整えるかを決める必要があります。

決算料は経理BPOの月額料金に含まれますか?

含まれる場合もありますが、別料金になることが多いため確認が必要です。特に税務申告、消費税確認、決算整理、税理士への資料作成は役割分担が分かれやすい部分です。見積もり時に、決算前対応の範囲を明記してもらいましょう。

料金を抑えるには何を準備すればよいですか?

直近の通帳、カード明細、請求書、領収書、給与資料、会計データを整理しておくと見積もりが正確になります。毎月の資料提出日、紙資料の扱い、承認者、支払実行者を決めておくことも有効です。資料の受け渡しが安定すると、確認工数を減らしやすくなります。


参照ソース

この記事を書いた人

辻 光明

辻 光明

代表税理士・公認会計士・経理BPOコンサルタント

公認会計士 / 税理士 / 認定経営革新等支援機関

経理BPOコンサルタント月次決算支援記帳代行・経理代行クラウド会計運用支援

税理士法人 辻総合会計の代表。公認会計士・税理士として、経理BPO、月次決算、紙資料整理、クラウド会計運用を中小企業向けに支援している。

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