
執筆者:安田 駆流
採用・労務コンサルタント
給与計算代行の無料お試しとは|2026年5月末までの条件・必要資料・料金

結論:無料お試しは「安く済ませる」より、外注できる流れを1回で確認する制度です
給与計算代行の無料お試しは、初月だけ費用を下げるためではありません。実際の勤怠データ、従業員情報、前月給与資料を使い、締日から支給日前承認までの流れを1回分で確認するための制度です。
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記事で扱った制度や実務上の確認点を、個別の状況に合わせて整理します。
税理士法人 辻総合会計グループの給与計算代行1カ月無料お試しは、2026年5月31日までの申込を対象に、原則10名までの初月1回分の給与計算を無料で確認するキャンペーンです。年末調整、社会保険・労働保険の届出、住民税異動、固定残業代や労働時間制度の法的判断は、無料範囲とは分けて扱います。
| 最初に見る項目 | 無料お試しで確認すること | 申し込み前の判断 |
|---|---|---|
| 対象人数 | 原則10名まで | 10名超は個別見積もり前提 |
| 必要資料 | 勤怠データ、従業員情報、前月給与資料 | 不足がある場合は資料整理から開始 |
| 対象業務 | 初月1回分の給与計算 | 年末調整・届出・労務判断は対象外 |
| 締日と支給日 | 何営業日で確認できるか | 支給日直前の依頼は難しいことがある |
| 継続料金 | 月額30,000円(税別)からの目安 | 人数、勤怠方法、入退社頻度で変動 |
無料お試しで確認する3つのこと
給与計算代行を外注できるかは、料金だけでは判断できません。初月で見るべきなのは、資料が揃うか、計算結果を確認できるか、2カ月目以降も同じ流れで回るかです。
| 確認すること | 見るポイント | 失敗しやすい状態 |
|---|---|---|
| 資料提出 | 勤怠、従業員情報、前月給与を締日後すぐ出せるか | 打刻漏れ、入退社情報、手当変更が未整理 |
| 計算確認 | 支給控除一覧、前月差額、例外処理を確認できるか | 差額理由を誰も説明できない |
| 継続運用 | 毎月の提出日、確認者、承認期限を決められるか | 外注先に渡せば自動で完了すると考えている |
中小企業では、人数が少なくても、入退社、扶養変更、残業、住民税通知、賞与月が重なると確認量が急に増えます。無料お試しは、そうした負担がどこで発生しているかを見える化する機会です。
対象条件と対象外業務
無料お試しの対象は、原則として1回分の月次給与計算です。継続時の認識違いを防ぐため、最初に「含むもの」と「含まないもの」を分けておきます。
| 区分 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 無料対象 | 初月1回分の給与計算 | 原則10名まで、勤怠・従業員・前月給与資料が必要 |
| 資料確認 | 勤怠データ、従業員情報、前月給与資料 | 不足がある場合は資料整理の案内から開始 |
| 支給前確認 | 支給控除一覧、前月差額、確認事項の整理 | 最終承認は会社側で行う |
| 対象外 | 年末調整、社会保険・労働保険手続、住民税異動 | 必要に応じて別契約または専門家連携 |
| 対象外 | 固定残業代、管理監督者性、労働時間制度の判断 | 計算代行ではなく労務判断として切り分ける |
無料という理由だけで、年末調整や社会保険手続まで含めて考えると、初月の範囲が膨らみます。まずは月次給与計算の流れを確認し、追加業務は別枠で見積もる方が、継続時のトラブルを避けやすくなります。
必要資料チェックリスト
初回の給与計算で最低限確認したい資料は、次のとおりです。すべて完璧に揃っていなくても、どこが不足しているかを早めに見える化できます。
| 優先度 | 資料 | 確認する内容 |
|---|---|---|
| 高 | 勤怠データ | 出勤日、労働時間、休憩、残業、休日、深夜、欠勤、遅刻早退 |
| 高 | 従業員情報 | 氏名、雇用区分、給与単価、通勤手当、扶養、入退社日 |
| 高 | 前月給与資料 | 支給控除一覧、社会保険料、源泉所得税、住民税、差額理由 |
| 中 | 雇用契約書・労働条件通知書 | 月給、時給、手当、所定労働時間、締日支給日 |
| 中 | 住民税通知・社会保険料資料 | 控除額の根拠、変更時期 |
| 中 | 給与ソフト・勤怠ソフトの出力 | 外注先へ渡せる形式か、毎月同じ形式で出せるか |
関連する基礎的な計算手順は、クリニック給与計算の基本|総支給額から手取りまでの確認手順【2026年版】 でも確認できます。
支給日前に確認する流れ
賃金は、労働基準法上、毎月1回以上、一定期日に支払うことが求められます。給与計算を外注する場合でも、会社側の資料確定と承認が遅れると、支給日前の確認が詰まります。
- 締日までに打刻漏れ、休憩、欠勤、休日、深夜の区分を確認する。
- 締日後、勤怠データと従業員変更情報を外注先へ渡す。
- 外注先が給与計算を行い、支給控除一覧と確認事項を返す。
- 会社側で前月差額、例外処理、控除変更を確認する。
- 支給日前に承認し、振込データや明細発行へ進む。
時間外・休日・深夜労働がある場合は、割増賃金の確認も必要です。厚生労働省は、時間外や深夜の労働、法定休日労働について割増賃金のルールを整理しています。打刻漏れや休憩控除の修正を支給日直前にまとめて行うと、確認往復が増えやすくなります。
継続料金の見方
無料お試し後に継続する場合の料金は、従業員数、入退社頻度、勤怠管理方法、賞与、年末調整、社会保険手続の有無で変わります。辻総合会計グループの標準的な目安は次のとおりです。
| 従業員数 | 月次給与計算 | 賞与計算 | 年末調整(1人あたり) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 〜5名 | 月30,000円〜 | 1回20,000円〜 | 2,500円〜 | 小規模事業者向け |
| 6〜10名 | 月35,000〜45,000円 | 1回25,000円〜 | 2,500円〜 | 標準的な小規模事業者 |
| 11〜20名 | 月50,000〜70,000円 | 1回35,000円〜 | 2,500〜3,500円 | 入退社頻度で変動 |
| 21〜30名 | 月75,000〜100,000円 | 1回50,000円〜 | 3,000〜4,000円 | パート比率で変動 |
| 31名以上 | 個別見積 | 個別見積 | 個別見積 | 運用設計を個別確認 |
対象外を混ぜないための判断表
給与計算代行で混ざりやすいのは、「資料にもとづく計算」と「制度判断・届出手続」です。ここを分けると、無料お試しの範囲が明確になります。
| 論点 | 無料お試しで扱うか | 理由 |
|---|---|---|
| 月次給与計算 | 扱う | 初月1回分の運用確認が目的 |
| 勤怠データの形式確認 | 扱う | 継続運用に必要 |
| 前月差額の確認 | 扱う | 初月の品質確認に必要 |
| 年末調整 | 対象外 | 年1回業務で、月次計算とは範囲が異なる |
| 社会保険・労働保険の届出 | 対象外 | 手続業務として別枠で確認する |
| 住民税異動届 | 対象外 | 自治体手続・時期管理が必要 |
| 固定残業代の有効性 | 対象外 | 労務判断として別途確認する |
| 管理監督者性の判断 | 対象外 | 実態判断が必要 |
源泉所得税は、給与や賞与の区分、扶養控除等申告書の提出状況、支給方法に応じて税額表を使います。社会保険料は、標準報酬月額や賞与に関係します。計算代行の入口で、資料にもとづく計算と専門判断を分けておくことが重要です。
よくあるミス
| よくあるミス | 起きる問題 | 予防策 |
|---|---|---|
| 締日後も勤怠が未確定 | 支給日前の差戻しが増える | 締日翌営業日までの確定ルールを決める |
| 前月給与資料がない | 差額チェックができない | 支給控除一覧と振込データを保存する |
| 入退社・扶養変更が口頭だけ | 控除・税額の確認漏れが起きる | 変更情報を一覧で提出する |
| 年末調整まで無料と思っている | 見積範囲の認識がずれる | 月次計算と年次業務を分ける |
| 社労士判断を計算業務に混ぜる | 回答に時間がかかる | 労務相談・届出手続として別枠化する |
辻総合会計グループで確認できること
税理士法人 辻総合会計グループでは、給与計算代行の1カ月無料お試しを通じて、勤怠データ、従業員情報、前月給与資料、支給前確認の流れを一緒に整理します。
無料だから範囲を広げるのではなく、継続契約時に必要になる運用を1回分で確認するのが目的です。従業員数が原則10名を超える場合、資料が揃っていない場合、または労務判断を含む場合は、無料お試しと個別見積・労務相談の範囲を分けてご案内します。
FAQ
Q: 無料お試しだけで終わっても大丈夫ですか?
Q: 2026年5月31日を過ぎたら申し込めませんか?
Q: 年末調整も無料ですか?
Q: 社会保険の資格取得届や住民税異動も対応できますか?
Q: 従業員が10名を超える場合は申し込めませんか?
Q: 給与計算ソフトの無料トライアルとは何が違いますか?
参考資料
- 厚生労働省「賃金の額や支払方法などは、労基法等で規制がありますか?」 https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/sp/qa/roudousya/chingin/q7.html
- 厚生労働省「時間外・休日労働と割増賃金」 https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_jikangai.html
- 国税庁「No.2511 税額表の種類と使い方」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2511.htm
- 国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2026/01.htm
- 日本年金機構「標準報酬月額、賞与等」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/index.html
- 日本年金機構「資格取得時の決定」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20120330.html
この記事を書いた人

安田 駆流
採用・労務コンサルタント
社会保険労務士
税理士法人 辻総合会計グループの社会保険労務士。採用後トラブルの予防、就業規則、雇用契約、勤怠・給与計算まわりの労務実務を支援している。
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