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中小企業向けコラム
作成日:2026.02.27
辻 光明

執筆者:辻 光明

代表税理士

ビットコイン確定申告2026|計算方法と節税対策を税理士が解説

8分で読めます
ビットコイン確定申告2026|計算方法と節税対策を税理士が解説

2026年のビットコイン確定申告でまず押さえる結論

ビットコインやイーサリアムなど暗号資産の利益は、原則として雑所得(その他)として所得税の確定申告が必要です。国税庁も、暗号資産を売却・使用して得た利益は原則雑所得に該当すると整理しています。参照:国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」。

また「2026年の確定申告」とは、通常2025年(令和7年)1月1日〜12月31日の所得を申告することを指します。所得税・復興特別所得税の申告・納付期限は2026年3月16日までです(最新情報は政府広報オンラインの案内を確認してください)。

税理士法人 辻総合会計では、クリニック・中小企業オーナーの資産運用や副業所得の申告相談を多数受けていますが、暗号資産は「課税対象の取引を漏らす」「取得価額(原価)の計算が崩れる」ことで申告が難しくなりがちです。本記事では、計算と申告の手順を実務目線で整理します。

ビットコイン税金の対象になる取引・ならない取引

暗号資産は「利益が確定したタイミング」で課税されます。まずは課税対象の取引を切り分けましょう。

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区分代表例税務上の扱い(原則)
課税対象になりやすい円に換金して売却 / 暗号資産で商品購入 / 暗号資産同士の交換利益(所得)が発生し得る
課税対象になりやすいステーキング報酬・マイニング報酬等受領時点で所得になり得る
原則課税にならない保有しているだけ(含み益)売却・使用等がなければ所得は未実現
原則課税にならない自分のウォレット間の移動交換・売却等でなければ所得は通常生じない
ここがポイント
「暗号資産同士の交換」は見落としが多いポイントです。ビットコインでイーサリアムを買った場合でも、交換時点でビットコイン側の損益を計算します(円に戻していなくても計算が必要になり得ます)。

イーサリアム確定申告の所得区分と申告が必要になる人

国税庁の整理では、暗号資産の利益は事業所得等に付随する場合を除き、原則として雑所得に区分されます(国税庁「確定申告書等作成コーナー よくある質問」等)。

特に会社員の方は、暗号資産の利益が「20万円以下なら不要」と誤解されがちですが、これは一定の条件があるため注意が必要です(給与所得者の申告要否は個別事情で変わります)。住民税の申告が別途必要になるケースもあるため、「申告不要」と自己判断せず、まずは年間損益を確定させるのが安全です。

ビットコイン確定申告2026の計算方法(総平均法・移動平均法)

暗号資産の所得は、基本的に次の考え方で計算します。

  • 所得(利益)= 収入金額 − 必要経費
  • 取引ごとの利益 = 売却(交換)価額 − 取得価額(原価) − 手数料等

ここでつまずくのが「取得価額(原価)」です。国税庁は、暗号資産の計算に使える「暗号資産の計算書(Excel)」を公開しており、評価方法として総平均法と移動平均法を示しています。

総平均法と移動平均法の違い

←横にスクロールできます→
項目総平均法移動平均法
特徴年間の平均単価で原価を算定取得の都度、平均単価を更新
実務の相性年間取引報告書ベースで計算しやすい取引回数が多いと管理が重い
注意点年末にまとめて精算するイメージ日次・取引単位の整合性が重要

国税庁の手続案内では、評価方法の届出をしない場合は総平均法になる旨が示されています。評価方法の選定・届出、変更承認の考え方は、国税庁「所得税の暗号資産の評価方法の届出手続」を確認してください。

ここがポイント
節税目的だけで評価方法を選ぶのではなく、「証憑の取れ方(年間取引報告書の精度)」「DeFiや複数取引所の横断有無」「将来の調査対応」を含めて、再現可能な計算フローを優先してください。

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仮想通貨確定申告のやり方(e-Tax入力までの手順)

国税庁の「暗号資産の計算書」と確定申告書等作成コーナーの案内に沿って、実務手順をステップ化します。

Step 1: 取引データを集める

  • 取引所の年間取引報告書(可能なら全取引所)
  • 取引履歴CSV(年間取引報告書が不十分な場合)
  • 手数料・スプレッドの根拠(明細、画面出力など)
  • ウォレット移動履歴(自分間移動の説明用)

Step 2: 国税庁の計算書(Excel)で年間損益を確定する

  • 暗号資産ごとに損益を集計(BTC、ETHは別管理が基本)
  • 総平均法か移動平均法で取得価額(原価)を整合させる
  • 交換取引(暗号資産→暗号資産)も含めて利益を集計する

Step 3: 確定申告書等作成コーナー(e-Tax)に入力する

国税庁の案内では、暗号資産の取引に係る収入がある場合は原則「雑所得(その他)」として入力し、計算書の数値(収入金額・必要経費など)を「雑(その他)所得」の入力画面に反映する流れが示されています。入力画面の導線は国税庁「確定申告書等作成コーナー:暗号資産の取引に係る収入がある場合」を参照してください。

Step 4: 添付・保存の考え方を整理して提出する

国税庁の案内では、暗号資産の計算書は申告書に添付が必須とは限らない旨が示されています。一方で、後日の説明に備え、計算根拠(取引履歴・計算書・補助資料)は保存しておく運用が現実的です。

節税対策の実務ポイント(合法的に「税金を増やさない」設計)

暗号資産の節税は「裏技」よりも、課税所得を適正化する管理が効果的です。税理士法人 辻総合会計の相談実務で頻出の論点を挙げます。

  • 課税イベントの棚卸しをする
    売却だけでなく、暗号資産同士の交換・決済・報酬受領を一覧化し、漏れを防ぎます。
  • 必要経費を取り漏らさない
    取引手数料、送金手数料、損益計算のための有料ツール費用など、業務関連性が説明できるものを整理します(私用分は按分が必要になることがあります)。
  • 評価方法の選定を「再現性」で決める
    総平均法・移動平均法で所得が変わる可能性はありますが、最大のリスクは「計算が破綻して説明不能」になることです。届出の要否も含め、国税庁の手続案内に沿って判断します。
  • 雑所得の限界を理解する
    雑所得は、他の所得との損益通算や繰越控除ができない場面が多く、損失が出ても税効果が出にくいことがあります。取引規模・反復継続性・帳簿の状況によっては、所得区分の検討が必要になる場合があります(最終判断は個別事実関係によります)。

よくある質問

Q: 取引所の「年間取引報告書」がない場合でも確定申告できますか? ▼
可能です。取引履歴CSVや入出金履歴、約定履歴などから損益を再構築します。取引所が複数ある場合は横断集計が必要になるため、国税庁の計算書(Excel)や損益計算ツールを用い、暗号資産ごとに取得価額と損益が整合する形にまとめます(最終的に説明可能な証憑セットにすることが重要です)。
Q: ビットコインで損が出ました。給与所得と相殺できますか? ▼
原則として雑所得であれば、給与所得と自由に相殺できないケースが多く、損失の税効果が限定される点に注意が必要です。損益通算・繰越の可否は所得区分や取引態様で変わり得るため、取引規模が大きい場合は早めに専門家へ相談してください。
Q: 暗号資産の評価方法(総平均法・移動平均法)は途中で変えられますか? ▼
評価方法の選定や変更は届出・承認の枠組みがあり、国税庁の手続案内に沿って行う必要があります。実務では、過年度との整合や将来の説明可能性も含めて慎重に判断します。国税庁「所得税の暗号資産の評価方法の届出手続」を確認してください。

まとめ

  • 2026年の確定申告は原則として2025年分の暗号資産損益を申告する
  • ビットコイン・イーサリアムの利益は原則雑所得として計算・申告する
  • 課税対象は売却だけでなく、交換・決済・報酬受領などにも広がる
  • 取得価額の算定は総平均法・移動平均法のどちらかで整合させる
  • 節税は「漏れなく・再現可能に」損益と経費を固めるのが最重要

参照ソース

  • 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」: https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/index.htm
  • 国税庁「確定申告書等作成コーナー:暗号資産の取引に係る収入がある場合」: https://www.keisan.nta.go.jp/r2yokuaru/cat2/cat21/cat214/cid428.html
  • 政府広報オンライン「令和7年分の確定申告はマイナンバーカードを使って、ご自宅から」: https://www.gov-online.go.jp/article/201301/entry-10746.html

この記事を書いた人

辻 光明

辻 光明

代表税理士

税理士 / 認定経営革新等支援機関

税理士法人 辻総合会計の代表。クリニック開業支援・医療法人設立・クラウド会計導入を得意とし、オンラインでの税務顧問サービスを推進。

ご注意事項

本記事の内容は、公開日時点における一般的な情報提供を目的としており、 特定の個人や法人に対する専門的なアドバイスを構成するものではありません。

税務・会計・法務等に関する具体的なご相談については、 必ず資格を持った専門家にご確認ください。 本記事の情報に基づいて行われた判断や行動により生じた損害について、 当事務所は一切の責任を負いかねます。

記事の内容は法令の改正等により変更される場合があります。 最新の情報については、関係省庁の公式サイト等でご確認ください。

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