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中小企業向けコラム
作成日:2026.02.08
辻 光明

執筆者:辻 光明

代表税理士

確定申告不要な人の条件一覧|サラリーマン・年金・副業を税理士が解説

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確定申告不要な人の条件一覧|サラリーマン・年金・副業を税理士が解説

確定申告が不要な人の結論(まずここだけ)

確定申告が不要になりやすい代表例は、「会社で年末調整が完了していて、給与以外の所得が一定額以下」の人です。具体的には、給与所得者は給与以外の所得が20万円以下の範囲で申告不要となるケースが多く、年金受給者は年金収入400万円以下かつ一定条件を満たすと申告不要制度の対象になります。

一方で「不要に見えても申告が必要」になる例(例:年収2,000万円超、複数給与、年末調整されていない控除の適用など)があり、判断を誤ると追徴や延滞税のリスクが出ます。この記事では、サラリーマン・年金・副業別にしなくていい人の条件を一覧化し、迷いやすい境界線を整理します。

確定申告が「しなくていい人」の基本条件

「確定申告 不要」を判断する軸は次の3つです。

  • 会社で年末調整が済んでいるか(給与所得者)
  • 給与や年金以外の「所得(利益)」がいくらか
  • 申告しないと不利(還付を取り逃す)になっていないか

「収入」ではなく「所得」で判定する点に注意

よくある誤解が「副業の売上(収入)が20万円以下なら申告不要」というものです。基準は多くの場合「所得(収入-経費)」です。たとえば副業の売上が30万円でも、経費が15万円なら所得は15万円で、条件次第で申告不要となる可能性があります。

ここがポイント
申告不要制度は「所得税の確定申告」が不要になる話です。所得税が不要でも、住民税の申告が必要になるケースがあります(特に年金受給者や副業がある人は要注意)。自治体のルールも絡むため、最終確認はお住まいの市区町村が確実です。
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サラリーマン(給与所得者)の確定申告が不要な条件一覧

大部分の給与所得者は年末調整で所得税が精算されるため、原則として確定申告は不要です。ただし、一定の場合は申告が必要になります。国税庁の整理では、代表的な「申告が必要な人」の条件として、年収2,000万円超や、給与以外の所得が20万円超などが挙げられています。つまり裏返すと、条件を外れる人は申告不要になりやすい、という構造です。

年末調整済み+給与以外の所得が20万円以下なら「不要」になりやすい

典型的には、次のイメージです。

  • 給与が1か所のみ(源泉徴収あり)
  • 年末調整が完了している
  • 給与・退職以外の所得合計が20万円以下

また、給与所得者には「一定の所得控除等の範囲内なら申告不要」とする注記もあります。実務上は、年末調整で控除が完結しているか、給与以外の所得がどれだけあるかが分岐点です。

申告が必要になりやすい境界線(サラリーマン)

以下に当てはまると「不要」ではなく「必要」側に寄ります。

  • 年収が2,000万円を超える
  • 副業・配当・原稿料・不動産など、給与以外の所得が20万円を超える
  • 給与が2か所以上で、年末調整されていない給与+給与以外所得の合計が20万円を超える
  • 源泉徴収義務のない相手から給与を受けた など

年金受給者の確定申告が不要な条件(年金400万円ルール)

年金受給者には、いわゆる「年金所得者の申告不要制度」があります。国税庁の周知資料では、次の全てに当てはまる場合、所得税及び復興特別所得税の確定申告が不要とされています。

  • 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下
  • 公的年金等の全部が源泉徴収の対象
  • 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下

年金+副収入が少しある人は「住民税申告」に注意

国税庁資料でも、「所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要な場合がある」旨が明記されています。所得税の確定申告をしない場合、自治体に情報が自動連携されない/控除が反映されないケースがあるため、年金受給者は特に注意が必要です。

ここがポイント
還付(源泉徴収され過ぎた税金の返還)を受けたい場合は、申告不要の条件に当てはまっても、確定申告が必要です。医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税)・住宅ローン控除初年度などは典型例です。

副業ありの人は「確定申告 いくらから?」をこう判断する

副業がある場合の実務的な判断は、「所得が20万円を超えるか」「年末調整で完結しているか」です。副業の形態で論点が変わります。

副業が事業所得・雑所得(せどり、業務委託、原稿料など)の場合

  • 所得(売上-必要経費)が20万円超なら、給与所得者は原則申告が必要になりやすい
  • 20万円以下でも、住民税申告が必要なケースがある

副業が株式・投信(特定口座)中心の場合

「源泉徴収ありの特定口座」等は、確定申告をしない選択ができる類型があります。ただし、損益通算や繰越控除、配当控除など「申告した方が有利」になることもあるため、手取り最適化の観点では一度試算する価値があります。

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ケース別:確定申告が必要/不要の比較表

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ケース所得税の確定申告判断のポイント
会社員・給与1か所・年末調整済み不要になりやすい給与以外の所得20万円が分岐
会社員・副業所得が20万円超原則必要になりやすい「収入」ではなく「所得」で判定
年金収入400万円以下+他所得20万円以下不要(制度対象)源泉徴収対象かも確認
年金受給者で申告不要に該当不要でも要注意住民税申告が必要な場合あり
還付を受けたい(医療費控除等)必要申告しないと還付を取り逃す

自分で判断するステップ(チェック手順)

Step 1: 収入の種類を分ける
給与、年金、副業(業務委託・せどり等)、配当、家賃収入などを「種類ごと」に洗い出します。

Step 2: 給与(会社員)は年末調整の有無を確認する
年末調整が済んでいるか、給与が複数あるかを確認します。複数給与は要注意です。

Step 3: 給与・退職以外の所得を計算する
副業は「売上-経費」、配当や不動産も原則「所得」で見ます。合計が20万円を超えるかが大きな分岐点です。

Step 4: 年金受給者は「年金400万円」「他所得20万円」を確認する
公的年金等の収入合計が400万円以下か、他の所得が20万円以下か、源泉徴収対象かを確認します。

Step 5: 還付が出る要素がないか確認する
医療費控除、寄附金控除、住宅ローン控除(初年度)などがあるなら、申告不要に該当しても申告した方が得になる場合があります。

よくある質問

Q: 副業は「20万円まで」なら確定申告しなくていい人ですか? ▼
多くの給与所得者は「給与以外の所得(利益)の合計が20万円以下」なら申告不要になりやすいです。ただし、基準は収入ではなく所得で判定します。また、所得税の申告が不要でも住民税申告が必要になるケースがあります。
Q: 年金受給者は本当に確定申告が必要ないのですか? ▼
公的年金等の収入合計が400万円以下で、年金が源泉徴収対象、かつ年金以外の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告が不要とされています。ただし還付を受けたい場合は申告が必要で、住民税の申告が必要な場合もあります。
Q: 年末調整していれば、確定申告は一切不要ですか? ▼
原則は不要になりやすいですが、年収2,000万円超、給与以外の所得が20万円超、複数給与で年末調整されていない給与があるなどの場合は確定申告が必要になります。年末調整は万能ではなく「追加の申告が必要な人」が一定数います。

まとめ

  • 確定申告が不要になりやすいのは、年末調整済みで給与以外の所得が20万円以下の給与所得者
  • 年金受給者は「年金400万円以下+他所得20万円以下」などの条件で申告不要制度の対象になり得る
  • 「20万円」は収入ではなく所得(利益)で判定するのが基本
  • 所得税の申告が不要でも、住民税申告が必要になる場合がある
  • 医療費控除等で還付を狙うなら、申告不要でも確定申告した方が有利なことがある

参照ソース

  • 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
  • 国税庁「公的年金等を受給されている方へ(年金所得者の申告不要制度)」: https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/campaign/r3/Dec/02.htm
  • 国税庁「確定申告が必要な方(手引き)」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/01/1_06.htm

この記事を書いた人

辻 光明

辻 光明

代表税理士

税理士 / 認定経営革新等支援機関

税理士法人 辻総合会計の代表。クリニック開業支援・医療法人設立・クラウド会計導入を得意とし、オンラインでの税務顧問サービスを推進。

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