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作成日:2025.10.20
更新日:2026.01.02
辻 勝

執筆者:辻 勝

会長税理士

ふるさと納税控除は年末調整OK?手続き方法|税理士が解説

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ふるさと納税控除は年末調整OK?手続き方法|税理士が解説

ふるさと納税の控除は年末調整でできる?結論

結論、ふるさと納税は年末調整だけで控除を完結させることは原則できません。控除を受けるには「確定申告」または条件を満たす給与所得者の「ふるさと納税ワンストップ特例制度」のいずれかで手続きします。年末調整の書類提出で処理される仕組みではない点が、混乱しやすいポイントです。

税理士法人 辻総合会計では、給与所得者の方から「年末調整に出し忘れた」といった相談を毎年多く受けます。実務上は、年末調整の作業とは切り分けて、どちらの手続きで控除を取るかを先に決めるのが最も確実です。

ふるさと納税控除の仕組みとは

ふるさと納税は、自治体への寄附として取り扱われ、一定の限度額の範囲で、寄附額から2,000円を差し引いた金額が所得税・住民税から控除されます(寄附金控除)。控除の入口は「申告(確定申告)」が原則ですが、給与所得者等で確定申告が不要な方には、条件付きでワンストップ特例が用意されています。
(国税庁が「原則は確定申告、一定の給与所得者は自治体への申請で控除を受けられる」と整理しています。)

ここがポイント
ワンストップ特例を使う場合、所得税の還付が出るのではなく、翌年の住民税で(所得税相当分も含めて)調整されるのが基本です。控除の実感が「翌年に来る」ため、ここも誤解が生じやすい点です。

年末調整・ワンストップ特例・確定申告の違い

「年末調整で処理できるか」を判断するには、3つを並べると理解が早くなります。

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区分ふるさと納税の控除対応向いている人控除の反映タイミング(目安)
年末調整原則不可(年末調整の枠では完結しない)ーー
ワンストップ特例可能(条件あり)確定申告をしない給与所得者等、寄附先が5自治体以内翌年6月以降の住民税で減税として反映
確定申告可能(原則の方法)5自治体超、医療費控除等で申告する人、副業等で申告が必要な人所得税:還付/追納、住民税:翌年度に反映

国税庁は、ワンストップ特例の対象を「確定申告が不要な給与所得者等」かつ「寄附先が5団体以内」等の条件で整理しています。さらに、確定申告をするとワンストップ特例は無効となり、ワンストップで申請した分も含めて寄附金控除を計算して申告する必要がある点に注意が必要です。

ワンストップ特例の手続き方法

ワンストップ特例は、「確定申告をしない」給与所得者等が、寄附先自治体に申請書を提出することで、確定申告なしに控除を受けられる仕組みです(寄附先は5団体以内)。

Step 1: 対象になるかを確認する

  • その年分について、医療費控除・住宅ローン控除(初年度)・副業所得などで確定申告をする予定がない
  • ふるさと納税の寄附先自治体が5団体以内
    上記を満たす場合、ワンストップ特例の選択肢が現実的になります。

Step 2: 寄附ごとに申請書類を整える
一般に、自治体から案内される「申告特例申請書」を作成し、本人確認書類等を添付します。必要書類の詳細は寄附先自治体の案内に従ってください。

Step 3: 寄附先自治体へ提出する
提出先は「寄附先自治体」です(勤務先ではありません)。提出期限は法令上の期日が定められているため、寄附先が複数ある場合は早めに一括で処理するのが安全です。

Step 4: 翌年の住民税で控除反映を確認する
ワンストップ特例では、所得税からの控除は原則発生せず、翌年6月以降に納付する住民税の減税として控除が行われる旨が案内されています。控除の反映確認は「住民税決定通知書」で行うのが実務的です。

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確定申告で控除を受ける方法

確定申告は、ふるさと納税控除の「原則の入口」です。寄附先が6自治体以上の方、医療費控除などで確定申告をする方、副業所得等がある方は、基本的にこちらになります。

Step 1: 寄附金受領証明書等を整理する
自治体が発行する受領証明書等を保管します。申告時に寄附先・金額の入力が必要になります。

Step 2: 確定申告書に寄附金控除を入力する
国税庁は、確定申告で寄附金控除を適用する場合、申告書に寄附先名称・金額等を記載し、住民税に関する事項も含めて記載するよう注意喚起しています。

Step 3: 申告後の反映を確認する
所得税は還付/追納として結果が出ます。住民税は翌年度の税額決定に反映されるため、時期差がある点に留意します。

ここがポイント
ワンストップ特例を提出していても、医療費控除などで確定申告を行うと、ワンストップ特例の申請は無効となります。その場合、ワンストップ分を含めて寄附金控除を計算して申告し直す必要があります。

よくあるミスと注意点

  • 「年末調整に出せばいい」と思い込み、手続きが未了のままになる
  • ワンストップ特例を出した後に、医療費控除などで確定申告をしてしまい、ワンストップ特例が無効になる
  • 5団体以内のつもりが、実際は6団体以上になっていた
  • 住民税決定通知書での確認をしておらず、控除が反映されているか分からない

実務では、「手続きをしたつもり」よりも「反映を確認する」までをワンセットにするのが確実です。特に複数の控除(医療費控除、配当・副業、住宅ローン等)が絡む年は、年末時点でどちらのルート(ワンストップ/確定申告)にするかを確定させることが重要です。

よくある質問

Q: ワンストップ特例を出しましたが、医療費控除で確定申告することになりました。どうなりますか? ▼

A:

確定申告を行うと、ワンストップ特例の申請は無効となります。そのため、ワンストップで申請した分も含めて、ふるさと納税の寄附金控除を計算して確定申告に反映する必要があります。
Q: 控除が反映されたかは、いつ・どこで確認できますか? ▼

A:

ワンストップ特例の場合、翌年6月以降に納付する住民税の減税として反映される旨が案内されています。確定申告の場合も住民税は翌年度反映が基本のため、いずれも「住民税決定通知書」で確認するのが実務的です。
Q: 5自治体以内なら必ずワンストップ特例が使えますか? ▼

A:

いいえ。寄附先が5団体以内でも、医療費控除などで確定申告をする方、そもそも確定申告義務がある方は対象外となり、確定申告で寄附金控除を適用する必要があります。

まとめ

  • ふるさと納税の控除は、年末調整だけでは原則完結しない
  • 手続きは「ワンストップ特例」か「確定申告」の2ルート
  • ワンストップ特例は「確定申告をしない給与所得者等」かつ「寄附先5団体以内」が基本条件
  • 確定申告をするとワンストップ特例は無効になり、寄附金控除を申告に含め直す必要がある
  • 控除の反映はタイムラグがあるため、住民税決定通知書などで確認する

参照ソース

  • 国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1155.htm
  • 国税庁「ふるさと納税をされた方へ(令和7年分 確定申告特集)」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/furusato.htm
  • 国税庁「No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1150.htm

この記事を書いた人

辻 勝

辻 勝

会長税理士

税理士 / 行政書士

税理士法人 辻総合会計の会長。40年以上の実務経験を持ち、相続税・事業承継を専門とする。多くの医療法人・クリニックの顧問を務める。

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本記事の内容は、公開日時点における一般的な情報提供を目的としており、 特定の個人や法人に対する専門的なアドバイスを構成するものではありません。

税務・会計・法務等に関する具体的なご相談については、 必ず資格を持った専門家にご確認ください。 本記事の情報に基づいて行われた判断や行動により生じた損害について、 当事務所は一切の責任を負いかねます。

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