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中小企業向けコラム
作成日:2026.01.24
辻 光明

執筆者:辻 光明

代表税理士

メルカリ確定申告は必要?不用品販売と転売の違い|税理士が解説

9分で読めます
メルカリ確定申告は必要?不用品販売と転売の違い|税理士が解説

結論:不用品は原則申告不要、転売は「利益」で申告判断

メルカリ・ヤフオクの収入は、すべてが確定申告対象になるわけではありません。ポイントは「売上(入金額)」ではなく、利益(所得)が出ているかどうかです。
生活で使っていた不用品の売却は、原則として所得税の課税対象にならない整理がされています。一方、仕入れて売る「転売」や、営利目的で継続的に売る場合は、所得(雑所得・事業所得など)として申告が必要になりやすくなります。

以降では、「不用品販売と転売の違い」と「いくらから申告が必要か」を、制度に沿って具体的に整理します。

メルカリ確定申告が必要になる条件(売上ではなく利益で判定)

まず押さえる:申告要否は「所得(利益)」で決まる

フリマアプリの売上は、入金額=所得ではありません。一般的には次のように計算します。

  • 所得(利益)= 売上(受取額)- 必要経費
  • 必要経費の例:仕入代、送料(出品者負担分)、梱包材、販売手数料、振込手数料、通信費の一部(合理的按分)など

売上が大きくても利益がほぼゼロであれば、所得税の申告が不要となるケースはあり得ます(住民税は別論点)。

給与所得者の「20万円ルール」

会社員などで年末調整済みの方は、給与以外の所得(給与・退職所得を除く)の合計が20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要になります。フリマアプリ等の個人取引による所得は、状況により雑所得等に整理され得ます。

ここがポイント
「20万円ルール」は所得税の話です。住民税は取扱いが異なることがあるため、所得税で申告不要でも市区町村への申告(住民税申告)が必要になる場合があります。自治体の案内に従ってください。

給与がない人・扶養内の人は「控除後に課税が残るか」

給与がない人(専業、学生など)は、各種所得の合計から所得控除を差し引いた結果、課税される所得が残るかどうかで申告要否が決まります。近年は基礎控除の金額が見直されているため、年度によって「申告ライン」の感覚が変わり得ます。
特に基礎控除は合計所得金額に応じて段階的に定められています。

不用品販売と転売の違い(課税・非課税の分かれ目)

不用品販売と転売の最大の違いは、「生活用の動産の処分」か「営利目的の売買」かです。

不用品販売:原則として非課税(ただし例外あり)

古着や家財など、生活に通常必要な動産の譲渡(売却)による所得は、原則として課税されない整理になります。
ただし、貴金属・宝石・書画・骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものの譲渡は例外となり、課税関係が生じ得ます。

ここがポイント
「不用品」のつもりでも、ブランド品・貴金属・高額時計などは、30万円超の判定や取得価額の確認が論点になりやすい分野です。迷ったら、取引履歴(購入時の明細)を先に確保しておくと判断が早くなります。

転売(仕入れて売る):課税対象になりやすい

仕入れて売る、値上がり益を狙って売る、在庫を持って継続販売する、といった形は「営利目的の継続取引」と評価されやすく、所得として申告対象になることが多いです。所得区分は、規模・継続性・営利性等により雑所得(業務)または事業所得として整理されるのが一般的な方向性です。

比較表:不用品販売と転売(目安)

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観点不用品販売(生活用動産)転売(仕入販売)
目的使わなくなった物の処分利益獲得が主目的
継続性単発・断続的継続・反復しやすい
所得区分の目安原則非課税(例外あり)雑所得(業務)/事業所得になりやすい
税務の着眼点30万円超の例外、取得価額仕入・在庫・経費・帳簿、利益管理

ヤフオク確定申告はいくらから?(よくある誤解:売上ではない)

「ヤフオクの売上がいくらから申告?」という質問は非常に多いのですが、答えは「売上」ではなく「所得(利益)」で判定します。

  • 会社員等:給与以外の所得合計が20万円超で原則申告(所得税)
  • 給与がない人:所得控除を差し引いた後に課税所得が残るかで判定
  • 不用品の売却:原則非課税(例外として30万円超の貴金属等は別論点)

また、同じ「フリマ収入」でも、衣服・雑貨の処分と、仕入転売とでは税務上の意味が大きく変わります。取引の実態から整理することが重要です。

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転売の確定申告:雑所得か事業所得か(所得区分の考え方)

雑所得(業務)になりやすいケース

副業として一定の継続性はあるが、生活の中心となるほどの規模ではない、専用の設備や人的体制も限定的、といった場合は「業務に係る雑所得」と整理されることが多いです。
この場合も、総収入金額から必要経費を差し引いて所得を計算します。

なお、一定規模以上の場合は、書類保存や提出時の添付書類など実務要件が増える点に注意が必要です(特に前々年の収入規模が大きい場合)。

事業所得になりやすいケース

仕入・在庫管理を行い、継続反復して販売し、利益を得るための活動として相応の規模・体制で行っている場合は、事業所得に整理され得ます。
事業所得は、青色申告の活用余地(損益通算等)も含めて検討対象になりますが、判断は個別事情によります。

申告までの実務:利益計算と記録の残し方(最低限の手順)

Step 1: 年間の取引を「不用品」「転売」「その他」に分類する
同じアカウントでも混在します。まず実態で仕分けします。特に不用品は原則非課税、転売は課税対象になりやすい、という整理が起点です。

Step 2: 課税対象になり得る取引の利益を集計する
売上(受取額)から、仕入・送料・手数料などの必要経費を控除します。レシート・購入履歴・発送記録がないと、取得価額や経費を立証しづらくなります。

Step 3: 自分の立場(会社員か否か)で申告ラインを確認する
会社員等は「給与以外の所得が20万円超か」を確認し、該当すれば所得税の確定申告を検討します。給与がない方は、所得控除後に課税所得が残るかを確認します。

Step 4: 申告書類を作成する(収支内訳の整理)
雑所得(業務)や事業所得として申告する場合は、収入・経費の内訳が説明できる形に整えることが重要です。事後的に作るより、月次で集計する方が精度が上がります。

よくある質問

Q: 不用品をメルカリで売っただけでも確定申告が必要ですか? ▼

A:

生活に通常必要な動産(古着・家財など)の売却は、原則として所得税の課税対象にならない整理です。ただし、貴金属・宝石・骨とう等で1個または1組30万円超のものは例外となり得るため注意してください。
Q: ヤフオクの「売上」が20万円を超えたら申告ですか? ▼

A:

判定するのは売上ではなく所得(利益)です。会社員等の場合は、給与以外の所得合計が20万円を超えると原則として所得税の確定申告が必要になります。送料・手数料・仕入などの経費控除後の利益で確認してください。
Q: 転売は雑所得と事業所得のどちらになりますか? ▼

A:

規模・継続性・営利性・体制など取引実態で判断します。副業規模で継続的に行う場合は業務に係る雑所得となることが多く、仕入・在庫管理を伴い相応の規模で行う場合は事業所得に整理され得ます。迷う場合は取引量と管理体制(帳簿・在庫・仕入頻度)を整理して専門家に確認してください。
Q: 所得税で申告不要でも、住民税はどうなりますか? ▼

A:

所得税の申告要否と住民税の申告要否は一致しない場合があります。自治体の案内に従い、必要があれば住民税申告を行ってください。

まとめ

  • メルカリ・ヤフオクは「売上」ではなく利益(所得)で申告要否を判定する
  • 不用品(生活用動産)の売却は原則非課税だが、30万円超の貴金属等は例外があり得る
  • 転売(仕入販売)は課税対象になりやすく、雑所得(業務)または事業所得として整理され得る
  • 会社員等は給与以外の所得合計が20万円超で原則申告(所得税)
  • 送料・手数料・仕入などの記録を残し、年内から集計しておくと申告判断が正確になる

参照ソース

  • 国税庁「No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1906.htm
  • 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
  • 国税庁「No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3105.htm
  • 国税庁「No.1199 基礎控除」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1199.htm
  • 国税庁「確定申告が必要な方(手引き)」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/01/1_06.htm

この記事を書いた人

辻 光明

辻 光明

代表税理士

税理士 / 認定経営革新等支援機関

税理士法人 辻総合会計の代表。クリニック開業支援・医療法人設立・クラウド会計導入を得意とし、オンラインでの税務顧問サービスを推進。

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