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中小企業向けコラム
作成日:2025.08.16
更新日:2026.01.02
辻 光明

執筆者:辻 光明

代表税理士

2026年の確定申告のやり方|青色申告手順

8分で読めます
2026年の確定申告のやり方|青色申告手順

2026年の確定申告は何をする?対象・期限・ゴール

2026年の個人事業主の確定申告(主に令和7年分)は、「1年間の売上・経費を集計して所得税等を計算し、期限までに申告・納税する」手続です。青色申告の場合は、帳簿と決算書(青色申告決算書)を整え、控除などの特典を正しく適用することが実務の肝になります。

誰にとって何が問題かというと、日々忙しい個人事業主にとって「記帳が後回しになり、申告期限直前に集計・証憑探し・入力が集中する」点が最大のボトルネックではないでしょうか。ここでは、準備→作成→提出までを“作業手順”に落とし込みます。

まず期限です。令和7年分の申告所得税等の確定申告の法定納期限は、2026年は3月15日が休日等に当たる関係で2026年3月16日となります。あわせて、課税事業者の方は消費税等の申告・納付期限(原則)も意識し、2026年3月31日までに対応が必要です。

ここがポイント
期限は「毎年3/15」と覚えている方が多いのですが、土日祝に当たる年は翌平日が期限になります。2026年はその典型なので、スケジュール帳には必ず“日付で”固定してください。

青色申告とは?白色との違いと65万円控除の考え方

青色申告は、所定のルールで記帳し、帳簿に基づき正しい申告をすることで、税制上の特典を受けられる制度です。実務上のメリットは、代表的には青色申告特別控除です(10万円/55万円/一定要件で65万円)。

「青色か白色か」で迷う方は、まず次の比較で判断すると整理しやすくなります。

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比較項目青色申告白色申告
事前手続原則必要(青色申告承認申請書)不要
記帳原則として帳簿作成(複式簿記推奨)記帳は必要だが簡易的になりやすい
申告書類青色申告決算書+確定申告書収支内訳書+確定申告書
特典特別控除(10/55/65万円など)原則なし

特に65万円控除は「要件を満たしたつもりが、実は55万円になっていた」という相談が現場で多い領域です。65万円を狙うなら、e-Tax送信(または優良な電子帳簿保存)などの要件が絡みます。逆に言うと、要件が満たせない場合は「55万円で堅実に取り切る」設計も合理的です。

青色申告の事前準備:申請・帳簿・必要書類を揃える

青色申告承認申請書の期限(新規・切替の注意)

青色申告を始めるには、原則として「青色申告をしようとする年の3月15日まで」に申請書を提出します。年の途中(1月16日以後)に新たに事業開始した場合は、原則として「事業開始等の日から2か月以内」が期限になります。ここを逃すと、その年は青色の特典が使えない可能性があるため、最優先で確認してください。

記帳の基本:複式簿記と勘定科目の“型”を作る

青色申告の実務は、ひと言でいえば「帳簿の品質が申告の品質を決める」です。税理士法人 辻総合会計でも、申告直前の混乱は多くが“記帳の型がない”ことに起因します。

最低限、次を固めると後工程が大幅に軽くなります。

  • 売上の計上基準(請求日/入金日など)
  • 経費の判断基準(事業関連性、家事按分のルール)
  • 現金・預金・クレカ・電子マネーの入出金ルート(混在を減らす)
  • 固定資産(PC、車両、内装等)の管理台帳

必要書類チェック(決算書・証憑・控除)

青色申告の提出物は、概ね次のセットで考えると漏れにくいです。

  • 青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表 など)
  • 確定申告書(所得税等)
  • 各種控除の証明(生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除 等)
  • 収入に関する資料(売上台帳、請求書控、入金明細 等)
  • 経費に関する資料(領収書、クレカ明細、電子取引データ 等)

2026年の青色申告:確定申告の手順(作成→提出→納税)

ここからは、作業を“やる順番”に並べます。途中で迷ったら、手順に戻ってください。

Step 1: 申告の前提を確定する(令和7年分・課税区分)

  • 対象期間:原則として2025年1月1日〜12月31日(令和7年分)
  • 申告の締切:申告所得税等は2026年3月16日まで
  • 消費税:課税事業者は2026年3月31日まで(該当者のみ)
  • 青色特典(10/55/65万円)をどこまで狙うか方針決定

Step 2: 1年分の取引を締める(売上・経費・未払未収・棚卸)

  • 売上:入金漏れ・計上漏れを通帳や決済明細と突合
  • 経費:科目ごとに整理し、家事按分(通信費、車両費等)をルール化
  • 未収入金・未払金:年末時点の残高を整理
  • 在庫:物販がある場合は棚卸を実施(期末在庫が利益を左右)

Step 3: 青色申告決算書を作成する(損益と貸借を固める)

  • 損益計算書:売上総利益、経費、事業所得を確定
  • 減価償却:固定資産台帳を作り、償却費を計上
  • 貸借対照表:現金・預金・売掛・買掛・借入の残高を合わせる
    ここがズレる場合、記帳の抜け漏れが残っています。

Step 4: 確定申告書を作成する(控除・税額計算)

  • 所得控除:社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、各種保険料控除など
  • 税額控除:該当があれば適用要件を確認
  • 青色申告特別控除:65万円/55万円/10万円の区分を最終確定

Step 5: 提出(e-Tax or 書面)と納税(振替・クレカ・振込等)

  • 可能ならe-Taxで提出し、提出控え(送信結果)を保管
  • 納税方法を決め、納付まで完了させる(「提出したが納付していない」を防止)
  • 住民税・事業税の影響も見据え、資金繰りを確認
ここがポイント
「提出はできたが、控除要件を満たしておらず控除額が下がった」「納付が遅れて延滞税が発生した」というケースは実際に起こります。提出と納付はワンセットで管理してください。

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よくあるミスと注意点:青色申告で損をしないために

65万円控除の“落とし穴”を避ける

65万円控除は、55万円控除の要件に加え、e-Taxで期限までに申告書と青色申告決算書のデータ送信を行う等の追加要件が絡みます。要件が揃わない場合は控除額が変わるため、年末までに「自分はどのルートで65万円要件を満たすか」を決めておくことが重要です。

申告期限だけでなく、消費税期限も並走する

所得税の確定申告だけに集中していると、課税事業者の方は消費税申告が遅れがちです。3月後半は業務が逼迫しやすいため、2月中に所得税の骨格(損益)を固め、3月は提出・納付と消費税に回す配分がお勧めです。

“証憑がない経費”を後から作らない

領収書がない、内容が不明、私用混在などは、税務調査の論点になりやすい領域です。電子取引データも含め、入手時点で保管ルールを決めておくと、申告直前の手戻りが減ります。

よくある質問

Q: 2026年の確定申告はいつまでですか? ▼

A:

令和7年分の申告所得税等の確定申告の法定納期限は、2026年は3月15日が休日等に当たるため**2026年3月16日**です。課税事業者の消費税等(原則)は**2026年3月31日**が期限です。
Q: 青色申告を始めるには、いつまでに申請が必要ですか? ▼

A:

原則として、青色申告をしようとする年の**3月15日まで**に青色申告承認申請書を提出します。年の途中(1月16日以後)に新たに事業を開始した場合は、原則として**事業開始等の日から2か月以内**が期限です。
Q: 65万円控除は誰でも受けられますか? ▼

A:

65万円控除は、55万円控除の要件に加え、e-Taxで期限内に申告書と青色申告決算書をデータ送信する等の追加要件を満たす必要があります。要件を満たせない場合は、55万円または10万円控除になるため、事前に要件を確認して運用を合わせることが大切です。

まとめ

  • 2026年の確定申告(令和7年分)は、期限と作業工程を先に固定すると失敗しにくい
  • 青色申告は、青色申告決算書と帳簿の品質がそのまま申告の品質になる
  • 申請(青色承認申請)・記帳・証憑整理を前倒しし、申告直前の集中を避ける
  • 65万円控除は要件があるため、年末までに運用(e-Tax等)を決めておく
  • 所得税だけでなく、該当者は消費税申告期限も並走で管理する

参照ソース

  • 国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」: https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24200042/noufu_kigen.htm
  • 国税庁「No.2072 青色申告特別控除」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm
  • 国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」: https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

この記事を書いた人

辻 光明

辻 光明

代表税理士

税理士 / 認定経営革新等支援機関

税理士法人 辻総合会計の代表。クリニック開業支援・医療法人設立・クラウド会計導入を得意とし、オンラインでの税務顧問サービスを推進。

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